スターバックスを競合と比較してみた。スタバは何がすごいのか。
スタバ、ドトール、タリーズ・・・皆さんはどこのビバレッジが好きですか?
こう聞くと、人それぞれにこだわりがあるかもしれません。では、どこが一番人気だと思いますか?この質問には、「スタバ」と答えるのではないかと思います。
昼時にお店に行くと、絶対並んでるし、席は空いてないことが多いし。でも、何が良いんでしょうか。今回は、そんなことを考えてみました。
スタバ=店舗がオシャレ×店員さんがすごい
スタバが人気な理由はこれに尽きると思っています。
ただ、このイメージを作り上げるには非常にコストがかかります。店舗の外装、内装のほとんどをデザインし、自前で用意しているからこその「オシャレな店舗」イメージだからです。またスタッフの教育も大変です。
まず、オシャレな店舗のカラクリについて分析しようと思います。とりあえずスタバがすごいのは、直営店がすごく多いことです。
競合のタリーズ、ドトールと比較すると、全店舗数に対して直営店の比率はスターバックスが圧倒的に高いです
表1. 各種カフェの主要業績及び主要情報
注釈:各種財務指標の単位は百万です。タリーズは伊藤園の事業の一つのため、詳しい数字を得られませんでした。また、参考として減価償却費について簡単に説明します。例えば、建物や大型機械を建設・購入した場合、その際の費用は、使える年数(法定耐用年数と言います)で割って、各年に振り分けます。振り分けた金額を減価償却費と言います。この金額が大きいと、建物や機械が多く用いられていることがわかります。ただし、これは契約によってはリース物件に関しても適用されますので一概には言えません。
直営店の比率がスターバックスは90%を超えていますね。これは非常に大きな投資です。この直営店への投資を可能にしているのが、売上原価の安さだと考えられます。
スタバの商品はすごく安く作っている
同じ程度売り上げているドトール(53,972)と比べると、スタバの原価は32,972円です。この売上原価の安さが、スターバックスの直営店による拡大を可能にしていると考えられます。
安く作って、あの美味しさ、すごいですよね。期間限定は常にある商品より高いため、利益率はもっと高いのでしょう。
でも安く作れても、あの美味しさを醸し出すための材料の比率などの研究(要は商品開発)をしっかりしていることで、安く、美味しく、そしてオシャレな店舗をたくさん展開できているのですね。
改めて、商品開発の重要性を感じます。
ところで、直営店の数もそうですが、正社員の数でも、スターバックスは群を抜いています。正社員はコストが高いため、カフェ産業だけでなく、多くの会社ではアルバイト、パートを採用します。
これを可能にしているのも原価の安さだとは思いますが、そのコストカットを人に投資しているところも、スターバックスへの良いイメージへと繋がっています。
スタバのスタッフ、すごい
と、普段スターバックスで店員さんと接していて思いませんか?みんな笑顔だし、コーヒー豆について語ってくれるし。
スターバックスの経営を一言でお話しすると、「理念経営」です。お客さんを大切に、一杯のコーヒーによって、安らげる場所(サードプレイス:家庭、職場ともう一つの空間)の提供を。
これを可能にするには、貢献意識の高い人材を採用し、その文化を社内に醸成する必要があります。そのために、社員を多く雇い、労働衛生面を良くして、仕事によって喜びを感じるような社風にしている。
ただ忙しいと、例え人間でもロボットになっちゃいますしね。ある程度意識が高い人材の人数もいないと、精神衛生上よくないですし。
まとめ
今回はなんとなくで思っている「スターバックスはすごい」の理由について調べてみました。
サードプレイスの提供には、独自のオシャレな空間が要る。お客さんに楽しんでもらう空間作りには、人材投資が必要。それを支えるのは、確かな商品開発力。
色々な要因が支え合って、あの空間はできており、他のカフェとは一線を画しているのですね。
スターバックスは、そもそもアメリカで立ち上がった背景に関しても独自路線を行っており、その歴史を紐解くのも面白いです。きになる方は、ぜひチェックしてみてください!
制作:ゆるリサーチ
提供:あたまのなかのユニバース