豊かな人生への一つの道筋 同じ映画を何度も見る人の心境と強み

皆さんは、同じ映画を何度も見ますか?あるいは皆さんの周りに、同じ映画を何度も見る人はいますか?映画でなくとも、アニメでも、漫画でも、本でも、絵でも構いません。

 

前は何度も見たけど、今はそうでもない、と言う人もいると思います。僕は、このグループに属します。

 

同じものを何度も見てしまう理由は、見るたびに、気がつく事があるから、ではないでしょうか(これだけが理由だと言っているわけではなく、いくつかの理由のうちの一つにはなるのでは?と思っています)。作品自体が好きなのは前提として、触れれば触れるほど、作り手の狙いとか、その作品の深いところまで自分の気づきが到達してゆく感覚が面白くてしょうがないのです。

 

例えば小説や漫画、それに付随するドラマやアニメなら、こんな感じでしょうか。1回目、ストーリーを知る。物語に感情が引っ張られ、意識は集中している。2回目、ストーリーは一通り知っているので、感情が引っ張られにくくなる。細かい伏線を知る。または、実はその後を暗示するポイントに気が付き、それを加味してストーリーを見られるようになる。3回目、人物像が立ってきて、一つひとつのシーンに無駄を感じられなくなり、作品内の全てに、しっかり意味があることを知る。そして、4回目以降、行間を自分で付け足してゆき、物語の世界観を広げてゆく・・

 

これらの体験は、自分の頭の中に、枠のないパズルを作り、それを広げてゆくようなものだと思います。そうやって作品の世界観を自分で広げてゆくのが面白いんですよね。

 

これを続けていると、そのうち1回目〜3回目くらいでやっていた事は、1回目で終えられるようになってくることに、最近気が付きました。今でも、気になった作品は2回は通しで見ます。以前は数えられないくらい何度も同じものを見ていましたが、それと同じくらいの事を、2回で済ませられるようになったようです。いつから自分は、言葉から、あるいは絵から、これほど様々なものを思考できるようになったんだと、不思議に思います。裏を返すと、過去の自分は、とんでもなく良い加減に世の中を眺めていたんだなぁ、とも思います。

 

そんな過去を悔いつつも、今、この技術(おそらく、世間では読解力と呼ばれている)のおかげで自信を持てるようになった自分を振り返り、一つ書き残しておきたい事があります。同じもの(本、映像、絵、と言うか、実はなんでも良い)を何度も見て、その度、新しい気づきが得られ、それが面白いと思える人たちへ。今の経験は、いつかは必ず、自分が何かを思考するのに役立ちます。周りの目を気にせず、何度も見て、誰よりも作品の世界観を作り込み、作品について語れるようになろう。

 

僕が知る限り、こういう風に自分で勝手に世界観を作ってゆける人は、人生を謳歌しています。日常に潜むいろんなものに対して、思考するのが面白いので、毎日飽きないのです。僕も、最近そういう人間になれたようです。変に肩肘はらず、ただ毎日何かに気が付き、書きとめたり、スケッチしたり。それを材料に、思考したり。そんな毎日が、幸せです。

 

読解力を、伸ばそう。日常に潜む面白さに、もっとズームしよう(このブログのコンセプト「日常を覗く顕微鏡」は、僕のその思いが由来しています。)。

 

・・・と、ここまでが、この記事の本論です。以後は、この読解力の正体について書いてゆきます。これを頭で理解することが、読解力を伸ばすスピードを速めると感じたからです。興味があれば、見ていってください。

 

やてん

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする

テキストのコピーはできません。