確かな矢印と二百里眼

今年はどんな一年だったか

今年が終わるまで、もう1週間ありません。ちょうど1年前くらいから今までの1年間は、状況が入れ替わり立ち代わりでした。ただ一貫して言えるのは、「今年は論理を学び直した1年だった」と言うことです。試験、仕事、あれこれ・・。

 

論理とは何か

早速、「論理を学び直した」の内訳について書いてゆきます。僕は、論理とは「二つ以上の物事を言葉で繋ぐこと」と定義しています。例えば二つのAとBというものがあるとしたら、「AならばBである」とかです。これは、数学では「A→B」と表記されます。日本語の「ならば」が記号「→」になったということです。

 

勘のいい方は、この記事の題の「矢印」は、「ならば」の「→」だと気が付いたかもしれません。では、「確かな」とは何でしょうか。それこそが、今年学び直したことです。

 

矢印の確かさとは、論理の正しさ

「A→B」を具体的な物事に置き換えて挙げてみます。

「雨が降りそうだから、傘を持ってゆこう」

「お腹いっぱいだから、ご飯を食べよう」

だからは「→」です。この二つの例を見て、上には納得できても、下には納得できません。上の雨→傘は、正しい「だから(→)」の使い方ですよね。一方、下は正しくない。

 

この→が正しいものについて、僕は「確かな矢印」と名前をつけました。つまり、

「雨が降りそうだから(→)、傘を持ってゆこう」・・確かな矢印

「お腹いっぱいだから(→)、ご飯を食べよう」・・不確かな矢印

と言うことです。

こんなことをわざわざ1年かけて学び直したのか、と思われるかもしれません。では、こんな例を挙げましょう。

「株価が高いから景気がいい」

「うちの会社の給料制は年功序列だから離職率が低い」

この二つ、どう思いますか?

 

上も下も、不確かな矢印です。上に関しては、僕が就活中のとき、同学年の人が言っていた忘れられないセリフです笑。下は、給料制に関する基礎知識として、多くの参考書に書かれていることです。

 

年功序列で離職率が高い会社だってありますし、年功序列と反対の実績給を取り入れた会社でも離職率が低い会社はあります。実用書に一般的に書かれているようなことでも不確かなのです。

 

今は落ち着いて「そりゃそうだ」と思えるかもしれませんが、今日自分が話した「A→B」は、本当に確かでしたか?僕は、この一年でそれに敏感になりました。

 

確かな矢印を使えれば、未来をちょっと見通せる

「確かな矢印とは何か?」については理解してもらえたと思います。次に、僕がどうしてこの矢印に敏感になったかをお話しします。結論は、未来を先読みするために、矢印の「確かさ」が必要だと思ったからです。

 

例えば、来年から始めるとある事業のために4千万円を借りた。10年間で返却しなければならないとすると、だいたい年間いくら売り上げなければならないか。また、そのために、自分の事業のお客さんに、どのように良さを知ってもらい、最終的にいくらで買ってもらい、お金を返し、なおかつ利益を得てゆくか。

 

この事業の成功可能性を考えなければならないとして、皆さんはどうしますか?まぁまぁ、4千万円を10年間で返すわけだから、1年間で4百万円ずつ返さないといけないし、4百万円売り上げれば返却できるよね、とは計算できると思います。

 

が、この4千万円が設備だけの場合、売るのに人手もいるし・・とか、別の費用も掛かってくると予想できます。人件費、広告費、光熱費、通信費・・色々な費用を全部足したら、10年間で事業を運営してゆくのだけにかかるお金は4千万円どころか7千万円でした。

 

10年間で4百万円を返してゆくには、7千万円は最低でも稼がないと、人件費や他の費用が取り返せなくなって、他の事業で得た利益を蝕むことになります。

 

じゃあ、年間7百万円、あるいは不測の事態が起こることも想定して、それ以上の年間9百万円を売り上げるには?お客さん一人あたり三千円を単価とすると、年間3千人分の来客が必要で、1日に換算すると、80人・・。と、未来のことでも、確実な矢印だけを使えば、ある程度想像できるようになります。

 

今はお金、つまり数字の話だけで確実さが高かったですが、そのお金を作るには、お客さんもそうですし、従業員もそうですし、人を動かさなければいけません。

 

お客さんが自分の商品を買ってくれるには、どうすればいいか。それにも、確かな矢印を使えば、あらかじめある程度は予想することができます。むしろ、それを元に確かな商品、サービスを作り上げられます。「こう言う人だから買ってくれる」「こういうシーズンだから買ってくれる」というように。

 

もちろん現実では予想通りにいくわけがありません。だいたい、理論と実践の割合は2:8くらいでしょう。いや、実践の割合はもっと大きいかもしれません。しかし、上で述べたように、「確かな矢印」で予想もせずに、「現実は獣道でしかない」と言って、ろくに勉強もせずに現実に立ち向かう人を、今この記事をここまで読んだ人はどう思うでしょうか。

 

「無謀」としか、思えないのではないでしょうか。でも、世の中にこのような人の、なんと多いこと。

 

未来のことについて語るときは、全てを見通すと言われる千里眼の5分の1(理論と実践は2:8だと話たので)の能力しかない二百里眼であったとしても、持っておきたいと思うはずです。確かな矢印を使えれば、未来を「ちょっとは」予想できますよね?

 

ある二つ以上の物事の繋がりについて話す場合、その繋がりが「確か」かどうか意識し、また不確かだとわかったら、どのように確かな矢印にできるかを考える。それが大切だなと、感じた一年でした。

 

 

やてん

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